テネレ700試乗
もう数年前からなんとなーく自分のバイクの楽しみ方とSSって合ってないよなぁと思い始めてて、まぁそれで250のバイクに乗り換えて転倒してSSに戻ったりしてるんだけど、それでもなかなか自分の中で答えが出ずに迷っていた。
もともとオフ車に乗っていて人生で一回はSSに乗りたいと思い乗り換えたが、結局好き好んで行くところは酷道やら山奥の人気がないところばっかりなのに気づき始めた。
もう「自分峠攻めるっす」みたいな気概もないし、サーキット遊びは楽しいけれどバイクの楽しみの一部って感じだし、楽に酷道とか林道とか走れるバイクっていいよなぁと思い始めていた。
じゃぁ、アドベンチャーじゃんってなるけど、あの「オフ走れるっす」みたいな雰囲気なのに実はオンロード向けというのがまた自分にとって微妙に思っていた。
んじゃ250ccクラスのオフ車は?ってなると、KLX250に前に乗っていたから分かるけど、長距離や高速道路が辛い。あと価格がものすごい勢いで高騰してる。
もうわがままな要求を満たすには少しでもオフ寄りなアドベンチャー探すしかないか・・・と、この動画みてポカーンとなった。
公式でめちゃくちゃオフ走ってますやん。というか砂漠しか走ってませんやん。
なんというかオフロードは個人的に終わってしまったカテゴリーだと思ってた。
ABSが義務化されてしまい、排ガス規制で重い装備を付けざるを得ないし、林道はどんどんなくなっていくし。
まぁ、KTMとかBMWとか外車に目を向ければ割とオフも走れるアドベンチャーはあるけど、外車はやはり信頼性が心配なので国産からこういうバイクが出ているのは嬉しい。
ということで近くで試乗ができるお店を探していたらYSP各務原東さんがヒットしたので、早速試乗に行ってきた。
ちなみに試乗といいつつ1,000円かかるが、レンタルに比べればだいぶ安いからまぁ多少はね?
kakamigaharahigashi.ysp-shop.com
足つき等
第一印象は「でかっ!」。
店員さんが先導してくれるMT-03がミニバイクに思えてしまう。
ただ以外にもSSとかと比べてテール周りが高くないので跨がりやすい。
足つきは両足つま先がギリギリ地面に付いて、250オフに比べて幅広シートながら意外と足つきがいいぞと喜んでいた。
しかし、店員さんから残酷な事実をすぐに伝えられる。
「この試乗車はいろんな方が乗られているので、ローダウンシートにローダウンリンクを入れてあるので、フルノーマルだとあと4cmくらい高いですよ。」
は?(真顔)
これで4cm上がったらこれはもうわっかんねえなぁ(未知のエリア♂)
足つきはとうでもいいと普段から豪語してる自分ですらこれには危機感を覚えてしまう。
(参考までに自分は身長172cm)
ただ、ローダウンしてある限りそこまで苦にはならないレベルなので、今回の試乗は大丈夫そうだ。
ステップに足を乗せたらもうこれはオフ車だなって確信した。
足首を曲げられないオフロードブーツでも操作できるようにペダル類の位置が高い。
シフト、リアブレーキは足全体で操作する必要がある。
当然ながらシフトペダルやリアブレーキの上に足を乗せながら走る事はできないため、常につま先でステップを踏むことになる。
そしてニーグリップする場所がない。
オフロードでは確かにニーグリップではなく、スタンディングしながらくるぶしグリップするときが多いから「ニーグリップなんか必要ねえんだよ!」って割り切りを感じる。
あとシートが硬い。
長距離乗るときの快適性よりオフロードで乗りやすいように割り切ってる。
メーター周りもシンプルで、どうしても規制で付けないといけないABS(しかも解除できる)以外はない徹底ぶり。
ハンドルは高くて幅広で姿勢は完全に直立、オフ車ですね。
スタンディングももちろん違和感なくできる。
実際に乗ってみて
試乗コースは街中を少し走るだけだったが、バイク選びでミスった苦い経験があるので、「違和感」がないかを確かめながら走った。
でも実際感じたのはオフ車乗ってたときの「懐かしさ」だった。
MT-07と共通の270度クランクのパラツインエンジンを搭載しているが、味付けは多分違うかも。
クラッチを繋げていくと、ググッと射出されるように飛び出すような印象だった。
低速トルクマシマシなのとクラッチの遊び少なめだったからかな。
振動も多めで回転を上げるとメーターがブルブル震えている。
これは多分人によっては安っぽく感じると思うかもしれないけど、オフ車っぽくてよき。(普段安っぽさ全開のスズキ車に乗ってるから余計に気にならない)
試しにアクセル少しひねってみるとアップライトな姿勢とトルクですぐウイリーしそう。(当然試乗なのでできないけど)
250オフより重い分パワーがあるから街乗りは楽だった。
あとブロックタイヤのウネウネ感も伝わってきて、これは人を選びそう。
サスは柔らかいけど腰がある感じで普通に快適。
この感じだと走破性は高そうだけど、町中だと本領が分からなかった。
ブレーキはブレンボのキャリパー付いており、コントローラブルでよく効くから文句なし。
スクリーンは調整機構は付いていないが、伏せない状態でおでこあたりに風が来るので防風効果はOK。
ヘルメットによっては風切り音が気になるかもしれない。
総評
試乗コースを先導ありでちょっと町中を走っただけだったけど、楽しかった(小並感)。
今の時代にここまで割り切ってよく製品化できたなぁって思うくらいオフ車感全開だった。
もちろんそもそもオフ車は幅広い使い方ができるから、別にオフ走らなくても舗装路だけのツーリングにも使えると思うし長距離を快適に走れると思う。
まぁ、快走路がメインならトレーサーのがいいかもしれない。
パニア付ければ積載性も十分。
気になるのはオフでの重さと容赦ない足つきくらいかな。
ちなみに試乗後にR1000に乗った感想
小さっ!シート低っ!ステップ高っ!姿勢つらっ!エンジンスムーズすぎぃ!