おひやバイクブログ

バイクとか雑記とか。

GSX-S750でいく岐阜の県北ツーリング

さて、これからツーリングシーズンなのにもらい事故でバイクがなくなってしまったが、昨今の世界情勢や半導体不足のせいで次のバイクが来るのがかなり先になってしまう。

いつまでも悶々としていても仕方ないので、逆にこれをいろんなバイクをレンタルするいい機会だと考えることにした。保険金いっぱい出るし
今まで試乗会等に行ったことがなく、乗ってきたバイクが オフ車→SS→一瞬250ネイキッド→SS と偏ったバイクしか乗ったことがなかったのでいい経験になりそう。

もらい事故とはいえ事故をした一ヶ月後なので、気をつけて走るゾ!

概要

この時期の岐阜の県北に行きたすぎて「待ちきれないよ、早く出してくれ!」と禁断症状が出だしているので目的地は決まり。
レンタルしたい車種が用意してあるのと自宅と目的地へのアクセスを考えて今回はレンタル819名駅店を利用した。
一見岐阜まで遠く感じるが、割り切って高速を使えばそこまで時間もかからない・・・はず。
名駅をバイク装備で歩く羞恥プレイにさえ耐えるだけだ。
土曜日の朝イチだから混みそうだから早めに行くゾ!

・・・と息巻いていたが猫ちゃんに妨害工作を受けまくりいつも通りギリギリに到着し、手続きが終わったのが結局30分経過してからになってしまった。

今回レンタルした車種はこちら

今や現行車で唯一となってしまった750cc直4の生き残り、GSX-S750
なんでも兄貴分のGSX-S1000が強すぎて影に隠れてしまっているが、ミドルクラスはいいゾおじさんのワイはあえてこっちを選んだ。

ちなみに公式のキャッチコピーはこうらしい。

The spirit of GSX-R Ready for street

スーパースポーツのDNAを受け継ぐGSX-S750 ABS。
それは、ストリートでのエキサイティングな走りのために生まれた。
GSX-R750のエンジンを継承し最先端のテクノロジーが投入されたGSX-S750 ABSは、爽快なスポーツライディングを約束する。

GSX-R直系エンジンを搭載したストリートスポーツ「GSX-S」シリーズは真に走る楽しみを追求するためにレースで勝つためのテクノロジーを投入。
ミドルクラスネイキッドの中で大きな輝きを放つ。

見かけといい、キャッチコピーといいめちゃくちゃスポーティーなバイクだけど次乗るならトコトコバイクがいいと考えている自分に合うだろうか。

第一印象

一通り説明を受け、改めて車体を見ると凄くコンパクト
400cc通り過ぎて250ccくらいな車格。
跨ってみると足付きも良く(身長172cm、股下80cmでほぼベタ足)、引き起こしても軽くて212kgあるバイクってことを忘れてしまう。
君、本当に750?

外観はギュッと凝縮されている感じがかっこいい。
スズキ車特有の写真で見るより実物見たほうがかっこいいのがこの車種でも発揮されていた。

エンジンつけるとちょっと乾燥気味で音量が抑え気味なアイドリング音。
一応4気筒の音がするから、借り間違えではないゾ(池沼)
低温がお下品に響く感じでなく、軽快さを感じる音で個人的に好き。
これなら早朝の住宅街でも問題なさそう。

ポジションはしばらくセパハンのバイクばっかり乗っていたからバーハンがすごく楽に感じた。
ステップの位置も前すぎずちょうどいい。

ちょっとクラッチのセッティングに苦戦しながら発進するとこれはまたマイルド
アクセルを多少ラフに扱ってもすっ飛ぶ感じは全くない。
アクセルやクラッチ、乗り味、排気音、全てが軽く感じる
君、本当に750?

高速道路

普段はどちらかというと高速を使うことは避けたい派だが、名古屋の市街地を下道で抜けるのはただひたすら苦行なためすぐ高速課金レーシングを開始した。
名古屋高速名神東海北陸道で美並ICまで高速ワープ。

加速レーンでちょっと頑張って加速してみたら、ようやく本性が現れ始めた。
8,000回転くらいからフォワアアアアンみたいな音に変わってぐっと加速し一瞬で法定速度に到達する。
しかし、加速が終わりギアをあげて低回転を維持すると非常に振動が少なくてシルキーなエンジンに戻る。
なんかこの記事でエンジンが消える!?なんて大げさなこと書いてあって「いやそうはならんやろ」、って思ってたけど本当に低回転だと存在感が消える。

suzukibike.jp

巡航時は振動もなく穏やかだが、追い越す時にギアを下げてアクセル捻ったら急にSS由来のエンジンな一面を見せる。そんな感じ。

ただ、やはりネイキッドの宿命で防風効果がないため、風圧で地味に体力が削られる。
さらに、車体が機敏なため僅かな入力でもスッと動いてしまうのとギャップの衝撃を正直に拾ってしまうため、高速道路の走行は少し疲れた
まぁ比較対象が高速走行時の防風効果と安定感が半端ないR1000 K1だったので仕方ないといえば仕方ない。
無理して飛ばさずにこまめに休憩すれば問題なさそう。

下道をまったり走る

ざっくり岐阜の県北と表記してしまったが、今回走るのは せせらぎ街道→R158→やまびこロード といういつものルート。
ただ、せせらぎ街道は序盤が退屈なので、和良まで一旦東に行ってこもれびロードで明宝まで抜けるルートを通ることにした。
最近のマイブーム。

まずはR156でのんびり郡上八幡まで北上する。
標高が低いところは桜が終わっているものの新緑がすごくきれい。

下道をのんびり走るのはどうやらこのバイク、結構得意らしい。
とにかくエンジンがスムーズなのとポジションが楽でストレス知らず。
見かけより大人向けなバイクだと思う。

いよいよワインディングですよ

郡上市の少し南のあたりから東へそれて、和良を目指す。
峠道を走っても乗りやすい印象は変わらない。
のんびり走っても一切苦にならないし、キビキビ回して走ってもギクシャクすることなく乗りやすい。

ハンドリングは素直
少ないバンク角でスッと曲がってくれる感じ。アマリング生産機。
いまいちバーハンに慣れてなくて変な入力しちゃうことがあったけど、その時はちゃんと変な挙動で返してくれた。
変にバイクにごまかされないので、しっかりマージンさえ取っていればどう乗ったらいいか分かりやすい。

道の駅 和良

名古屋から走りっぱなしだったので、道の駅和良で休憩兼バイク眺め。

メーターはデジタル。
一見見づらそうだが実際乗ってみるとめちゃくちゃ見やすい。
タコ、メーター、ギアポジ、時計、TC、水温は常時表示、トリップABオドは選択、燃費計は平均と瞬間を選択(どちらもkm/lとl/100kmの切り替え可能)

フロントフォークは倒立でプリロードのみ調整可能。

キャリパーはNISSINのラジアルマウントで、ディスクはペタル。
いいキャリパーのおかげで、マスターシリンダーがラジアルではないものの効きもフィーリングも悪くない。

リアシートは小さいのでアヘアヘ過積載キャンツーおじさんは素直にキャリア買おう。

角材感がなくなったスイングアーム。
GSRのときはさんざん言われてたからなぁ。


この角度が本当にかっこいい。(ヘルメット邪魔)

こもれびロード

こもれびロードはせせらぎ街道の少し東側を並行して走ってる快走路。
快適な道なのに車がほとんどいない穴場で、集落の素朴な雰囲気を楽しみながら走れるおすすめルートだ。


道中ずっとこんな感じ。車はほとんどいなかった。
新緑が気持ちいい。


標高が上がり徐々に桜が見られるようになってきた。

國田家の芝桜

こもれびロードを抜けて本日最初の目的地に到着。
もはやこれのために今日のルート組んだと言ってもいい。

おばあちゃんが凄い勢いで芝桜を植えてたらいつの間にか名所になってしまい、数々の賞まで受賞してしまったというスポット。
時期が時期なだけに人がそこそこ多かったが素晴らしかった。
天気さえ良ければなぁ!

天気が悪いせいで写真が微妙な感じになったが、肉眼ではなかなかキレイだった。
どうしてもレンタルだと一眼を持ってこれないが、晴れてたら一眼持ってこなかったの後悔してたと思うのでちょうどよかったかも。

脱出するのに少し渋滞にハマってしまったのでせっかくなので発進時に少しだけ回転を上げてくれるローRPMアシストをちょっと試してみることにした。
ちょっと半クラにすると、アクセルをひねらなくてもエンストせずに前に出る。
普通に発進する時はよく分からなかったけど、ダラダラした渋滞の時に便利かもしれない。

渋滞の時もそこまで熱くならなかった。
スズキのバイクって全体的にエンジン熱の処理がうまいのかな。
R1000も真夏に乗っててもそんなに熱くなかったし。

せせらぎ街道からは急ぎ足

行楽シーズンということもあり車も多いのでまったりペースで走った。
頂上の方はまだ春が来ていない印象だが、それ以外は概ね新緑が楽しめた。
ただお天気が雨は降らないものの終始曇っており残念。

せせらぎ街道を抜けたあとに道の駅ななもり清見の前にある文蔵さんでお昼ごはん。
鶏ちゃん定食おいしかったなー!なんで写真撮り忘れるかなー!(ブロガーの屑)

ご飯を食べ終わったあたりで徐々に返却時間が気になり始めた。
5時に返却を目指すとせめて3時半には高速を乗っておきたい。
時刻はもう1時半。
いろいろ寄りたいところはまだまだあるけど断念して先を急ぐことにした。

ここからは車も少なくなるので快適にサクサク走れるが、やっぱりこのバイクはどのスピードでクルージングしても素晴らしい。
低回転だとレスポンスが穏やかでのんびり走れるし、5,000回転以上だとギクシャクしない程度にレスポンスが良くなるので、ギアを変えるだけでモード切替っぽくなる。
だからリッタークラスみたいにどの回転からでもとんでもない加速をする訳ではないのでそういうのを求める人には物足りないかもしれない。
が、ある程度気軽に高回転を楽しめるのがやっぱりミドルの特権だと思う。
高回転エンジンながら低回転で息継ぎしたり走りにくい感じは皆無。

やまびこロードで締めのワインディング

いよいよツーリングも終盤でひるがの高原からやまびこロードに入った。

相変わらずワインディングは楽しいものの少し気になったことがあった。
コーナリング中にアクセル開け始める時に、ちょっとツキが良すぎて「おっとっと」ってなることがあった。
そっと開け始めてグイッと開ければ大して問題ではないけど、ここらへんは慣れやチェーンの調整でなんとかなりそう?

あとケツが少し痛くなった。
最初から薄くて面積の少ないシートだなぁと思っていたので嫌な予感がしていので、予想通りではあったけど。
なるべく後ろすわったりお尻に負担をかけないよう頑張っていたが、結局最後は抵抗虚しくケツ痛を発症してしまった。
長距離ツーリングするならゲルザブはほしいところ。

このままぎふ大和ICから高速に乗り返却に向かい終わりっ!
本当は寄りたいスポットまだまだあったけど、8時間という枠を限界まで使ったので多少はね?

総評

すごくいいバイク。
改良に改良を重ねてるであろうエンジンは古臭さが一切なく、現代的というか無駄がなくてどの回転域でも非常にスムーズ
足回りは少しギャップ拾いやすいかなとは思うものの素直なハンドリング。
のんびりツーリングにもサクサクツーリングにもどっちにも使えそう。
今回行かなかったけど、この穏やかな低速域なら酷道険道ツーリングも捗るんじゃないかな。
取り回しも楽だから気軽に日常で使っても問題ないと思う。(これに関しては原2最強ではあるが)
なんというか楽で乗りやすすぎて、この気軽さを表現するのは誤解を恐れずに言うと「ナナハンのエンジン積んだ自転車」みたいな感じ。

燃費は今回のツーリングで満タン測量法で25km/l。
4気筒でこれ以上の燃費出せる車種あるの?

ケツ痛シートとか細かい欠点はあるものの、特に気にはならなかった。
ただ、乗りにくいバイクを悪戦苦闘しながら乗るみたいな楽しみは全く無いので、そういうのを求める人は物足りないかもしれない。

優等生で欠点がほとんどなく、乗りやすくて、いい意味で(低回転時は)存在感がないエンジン。
これってひょっとして・・・

\アッカリ~ン/